拒食時の給餌について、など
最近続けて古い記事(レオパの拒食と流動食レシピ 2010年9月26日)に関してコンタクト頂きました。
記事を書いてから7年近く経過していますが、その間も時々メールやTwitterやらで言及されることや、嬉しい事に役に立ちましたというコメントも頂きました。
それから時間が経ち、加筆が必要だなぁと思いながらもなかなか手を付けていなかったので、ちょっとだけですが追記しておきます。
流動食と言えばやはり粉末状の人工フードが一番簡単なのですが、上記の記事を書いた当時販売されていたものは主成分がコオロギパウダーや魚粉、お世辞にも嗜好性が良いとは言えない物でした。飼い主でさえ匂いを嗅いでおぅふ、ってなっていたので、そりゃ美味しくなかったんだと思います。
実際うちの連中はその当時あった人工フードは総スカン、無理矢理舐めさせようものならぺっぺと吐き出し露骨に嫌な顔をしていました。その為、本人たちが普段から喜んで食べている虫をメインで流動食の材料として急場を凌いでおりました。
そして2017年の現在では、何種類かの嗜好性の高い人工フードがあり、特に数年前に発売された「グラブパイ」はアメリカミズアブの粉末を主原料としておりこれまでになく嗜好性が高く、お手軽に入手できる昆虫食爬虫類用の粉末人工フードです。
もちろん全員が喜んで食べる訳ではなく、当方ではレオパの嗜好性は60%程度、むしろ雑食性の連中に受けがいいです。
サンエステバン、スベノドトゲオイグアナ、ジャイアントガロティア、ジャイアントゲッコーなどは喜んで食べます。エリマキトカゲの一部も良好に喰い付く個体が居ます。
ですので、苦労して気持ち悪い(ですよね)思いをして虫を擂り潰すよりは、グラブパイを利用して流動食を作った方が現在ではお手軽だと思います。その後残ったグラブパイを普通に消費できるかはそれぞれの飼育動物たちに掛かっていますが(笑)
グラブパイも普通の作り方ですと粘度が高くなりますので、熱湯で練った後に水を足してシリンジで吸える程度まで緩めると良いかと思います。
現在当方も寿命間近で寝たきりで、もう自分では餌を食べられない介護状態の蜥蜴が居ますが、グラブパイをメインとした流動食で命を繋いでいます。
また、急性期で少量でカロリーが必要な場合の為に、こんなものもあります。
海外で獣医師専売品として販売されている、肉食エキゾチックペット用の超高カロリー栄養食です。
日本では犬猫用の超高カロリ―栄養食があり、実際の現場でも爬虫類にも使用されていますし、私も常備して使っていましたが、いずれも乳ベースで出来ており、爬虫類はもちろん哺乳類ではないので乳ベースよりいい物がないかと探して見付けた物で、個人輸入してストックしてあります。
鶏由来の蛋白質が主成分で、哺乳類以外の肉食性のエキゾチックペットに適した成分になっています。
パッケージのイラストが分かり易いですね。

残念ながら現時点では私が知る限りでは国内では取り扱いがなく、入手は海外からになります。
これ以外にも爬虫類用の同じく鶏由来成分で出来た超高カロリー栄養食がありますが、同じく国内では取り扱いがないようです。
爬虫類の拒食の原因は様々です。どこか具合が悪い、病気がある以外にも、些細な原因で食べなくなることがあります。
(当方、トカゲとヤモリに絞って飼育していますので、ヘビやカメについては分かりませんが、多分そう変わりはないと思います。)
環境が変わった=温度や湿度が不適、ケージの位置が落ち着かない(飼い主の目線や動線の問題)、季節の変わり目、発情期、餌が気に入らない(種類・大きさ・匂い・掛けてあるカルシウム剤が変わったetc.)、給餌時間がいつもと違う、周りに新しい動物が増えて匂いや音がする、などなど本当に細かいことで拒食のきっかけになることがあります。
一つ一つ心当たりを潰して(一つずつ要素を変更・除去して)行って、原因を探ることになりますが、結局何が悪かったのか分からないままにある日突然バクバク食べ始めて長い拒食と飼い主のストレスがあっけなく終わりを告げることが殆どです。
病気があると思われる場合は出来れば早めにちゃんと爬虫類を診察できる動物病院で受診して、病気ではなさそうな場合は飼い主も余り思い詰めず、余裕を持って見守りながら対処していくのが宜しいかと思います。思い詰めてテンパってしまうと、当たり前の事や違う原因の可能性に考えが及ばなくなり、判断が鈍る事もあります。
受診もそれ自体がストレスになり調子を崩す原因になる場合もあるのが爬虫類ですので、飼い主の判断でプラスマイナスを計算してどうするかになりますが、自分で判断が付かない場合は受診をお勧めします。
普段観察している飼い主の目が一番確かではありますが、動揺して判断力が鈍っている時はプロを頼りましょう。
そして何より、飼育動物の一番傍で見ている飼い主が「何かおかしい?」と思うその微妙な違いが、実は大きな不調の前触れと言う事もままあります。爬虫類(他の動物もですが)が具合が悪そうに見えたら、それは結構不調が深刻になっている場合が多いです。動物は本能でギリギリまで不調を隠します。
私見ではありますが、以上追記しておくべきかなと思った事でした。
*******************
今月に入って、爬虫類飼育を始めた初期から飼育している9歳になるレオパが2匹、老衰で逝きました。もともとの形成不全や拒食や膿瘍が出来て手術したりと色々トラブルのあった個体と、ずっと元気で一度も拒食もせず2か月ほど前まではピンピンしていた個体でした。最後の1カ月程度はどちらも流動食の強制給餌で対応していましたが、それも受け付けなくなり最後は静かに火が消えるようでした。
皆さんの大切な飼育動物が元気で長生きしますように。
自分の記録と飼育動物の可愛さを垂れ流すために書いているこのブログの記事が、検索して辿り着いてくださった方に何か役に立っていれば幸いです。
(あと、餌について「動物虐待!通報しました!」とかいうコメントを送り付けて来るお子様はどうぞママのスカートの中にお帰り下さいね^^)
記事を書いてから7年近く経過していますが、その間も時々メールやTwitterやらで言及されることや、嬉しい事に役に立ちましたというコメントも頂きました。
それから時間が経ち、加筆が必要だなぁと思いながらもなかなか手を付けていなかったので、ちょっとだけですが追記しておきます。
流動食と言えばやはり粉末状の人工フードが一番簡単なのですが、上記の記事を書いた当時販売されていたものは主成分がコオロギパウダーや魚粉、お世辞にも嗜好性が良いとは言えない物でした。飼い主でさえ匂いを嗅いでおぅふ、ってなっていたので、そりゃ美味しくなかったんだと思います。
実際うちの連中はその当時あった人工フードは総スカン、無理矢理舐めさせようものならぺっぺと吐き出し露骨に嫌な顔をしていました。その為、本人たちが普段から喜んで食べている虫をメインで流動食の材料として急場を凌いでおりました。
そして2017年の現在では、何種類かの嗜好性の高い人工フードがあり、特に数年前に発売された「グラブパイ」はアメリカミズアブの粉末を主原料としておりこれまでになく嗜好性が高く、お手軽に入手できる昆虫食爬虫類用の粉末人工フードです。
もちろん全員が喜んで食べる訳ではなく、当方ではレオパの嗜好性は60%程度、むしろ雑食性の連中に受けがいいです。
サンエステバン、スベノドトゲオイグアナ、ジャイアントガロティア、ジャイアントゲッコーなどは喜んで食べます。エリマキトカゲの一部も良好に喰い付く個体が居ます。
ですので、苦労して気持ち悪い(ですよね)思いをして虫を擂り潰すよりは、グラブパイを利用して流動食を作った方が現在ではお手軽だと思います。その後残ったグラブパイを普通に消費できるかはそれぞれの飼育動物たちに掛かっていますが(笑)
グラブパイも普通の作り方ですと粘度が高くなりますので、熱湯で練った後に水を足してシリンジで吸える程度まで緩めると良いかと思います。
現在当方も寿命間近で寝たきりで、もう自分では餌を食べられない介護状態の蜥蜴が居ますが、グラブパイをメインとした流動食で命を繋いでいます。
また、急性期で少量でカロリーが必要な場合の為に、こんなものもあります。
海外で獣医師専売品として販売されている、肉食エキゾチックペット用の超高カロリー栄養食です。
日本では犬猫用の超高カロリ―栄養食があり、実際の現場でも爬虫類にも使用されていますし、私も常備して使っていましたが、いずれも乳ベースで出来ており、爬虫類はもちろん哺乳類ではないので乳ベースよりいい物がないかと探して見付けた物で、個人輸入してストックしてあります。
鶏由来の蛋白質が主成分で、哺乳類以外の肉食性のエキゾチックペットに適した成分になっています。
パッケージのイラストが分かり易いですね。

残念ながら現時点では私が知る限りでは国内では取り扱いがなく、入手は海外からになります。
これ以外にも爬虫類用の同じく鶏由来成分で出来た超高カロリー栄養食がありますが、同じく国内では取り扱いがないようです。
爬虫類の拒食の原因は様々です。どこか具合が悪い、病気がある以外にも、些細な原因で食べなくなることがあります。
(当方、トカゲとヤモリに絞って飼育していますので、ヘビやカメについては分かりませんが、多分そう変わりはないと思います。)
環境が変わった=温度や湿度が不適、ケージの位置が落ち着かない(飼い主の目線や動線の問題)、季節の変わり目、発情期、餌が気に入らない(種類・大きさ・匂い・掛けてあるカルシウム剤が変わったetc.)、給餌時間がいつもと違う、周りに新しい動物が増えて匂いや音がする、などなど本当に細かいことで拒食のきっかけになることがあります。
一つ一つ心当たりを潰して(一つずつ要素を変更・除去して)行って、原因を探ることになりますが、結局何が悪かったのか分からないままにある日突然バクバク食べ始めて長い拒食と飼い主のストレスがあっけなく終わりを告げることが殆どです。
病気があると思われる場合は出来れば早めにちゃんと爬虫類を診察できる動物病院で受診して、病気ではなさそうな場合は飼い主も余り思い詰めず、余裕を持って見守りながら対処していくのが宜しいかと思います。思い詰めてテンパってしまうと、当たり前の事や違う原因の可能性に考えが及ばなくなり、判断が鈍る事もあります。
受診もそれ自体がストレスになり調子を崩す原因になる場合もあるのが爬虫類ですので、飼い主の判断でプラスマイナスを計算してどうするかになりますが、自分で判断が付かない場合は受診をお勧めします。
普段観察している飼い主の目が一番確かではありますが、動揺して判断力が鈍っている時はプロを頼りましょう。
そして何より、飼育動物の一番傍で見ている飼い主が「何かおかしい?」と思うその微妙な違いが、実は大きな不調の前触れと言う事もままあります。爬虫類(他の動物もですが)が具合が悪そうに見えたら、それは結構不調が深刻になっている場合が多いです。動物は本能でギリギリまで不調を隠します。
私見ではありますが、以上追記しておくべきかなと思った事でした。
*******************
今月に入って、爬虫類飼育を始めた初期から飼育している9歳になるレオパが2匹、老衰で逝きました。もともとの形成不全や拒食や膿瘍が出来て手術したりと色々トラブルのあった個体と、ずっと元気で一度も拒食もせず2か月ほど前まではピンピンしていた個体でした。最後の1カ月程度はどちらも流動食の強制給餌で対応していましたが、それも受け付けなくなり最後は静かに火が消えるようでした。
皆さんの大切な飼育動物が元気で長生きしますように。
自分の記録と飼育動物の可愛さを垂れ流すために書いているこのブログの記事が、検索して辿り着いてくださった方に何か役に立っていれば幸いです。
(あと、餌について「動物虐待!通報しました!」とかいうコメントを送り付けて来るお子様はどうぞママのスカートの中にお帰り下さいね^^)
駆虫!
11月20日に我が家の仲間入りをしたヘルメットゲッコーのペア。
ミニチュアサイズの癖に凶暴で、頭でっかちの可愛いやつ。
導入後1ヶ月を過ぎ、餌の度に飼い主の指に喰い付いて来るのはなくなった。
毎日デレデレと可愛がっていたが、前回書いたようにメスが受け口だったり、目玉の縁に脱皮の皮が引っ掛ったりと観察しているうちにふと疑問に思って販売時説明書をもう一度見たら。
生産地または原産国 「モロッコ」
うん、モロッコ原産だねぇ、サハラ砂漠に住むヤモリだもん。…えっつ? ワイルド?
原産国として書いてあるだけのCBかとも思えるので販売業者のサイトを見ると、ワイルドとの記載。CBと思い込んでいたがメスにスレがあるのでまさかねー?と確認したらWCだった。基本WCは買いたくないのだがイベントの雰囲気で確認していなかった。
CBなら迎え入れて1ヶ月以上経って環境に慣れて落ち着いてからと思うのだが、ワイルドなら寄生虫を持っている可能性がCBと比べて格段に上がるので早急に検査したい。
と言うことで「こんなに小さいのに虫が居たとしても駆虫掛けられるんかなー」とかもちょっと思いつつ導入後2週間程度で動物病院へ。
結果、オスの方の糞便検査で出ました虫てんこ盛り。原虫類・線虫・ギョウ虫・鞭毛虫と豪華絢爛な…。
流石ワイルドというか何というか。
お腹の虫を沢山飼っていたオス個体。飼い主の手が傷だらけなのは前日にリオンの体重を量ろうとして「プライバシーの侵害です!」と暴れられて手に穴が空いたから。

自然界では爬虫類は寄生虫を持っていて当たり前。寄生虫も宿主を殺してしまっては自分も生きて行けないし、宿主の爬虫類の方も自然界で身に付けた免疫力や天然の餌を食べることによって得る腸内バランスで寄生虫に健康を害されずに生きて行く。
しかし飼育下では自然とは食性も違いそのため腸内細菌等のバランスも違うため、何かの弾み、例えば個体がちょっと調子を崩した時に寄生虫が爆増して健康を害する原因になる。下手すれば死ぬ場合も。
とか理由を付けているけれど、もちろんそれが第一だがまた別に生理的に自分が飼っている動物に寄生虫が居るというのが受け付けないのもある。寄生虫、ダメ、絶対(笑)
と言う訳で現在2匹仲良く駆虫中。
メスには幸いその時の検体では寄生は見られなかったけれど、同居しているので感染っている可能性もありなので2匹一緒に駆虫薬を投与することに。
巻き添えを食った?メス個体。

しかし駆虫薬の分量がこれまでと桁違いの微量。何しろ投薬開始時の体重が2匹共10gもない。
原虫対策の抗生剤と、線虫類を殺すためのフェベンタゾールの二種類。ごくごく薄く配合された薬液を極細のシリンジに更に細い口金を付けて0.01mlずつ。
抗生剤は2週間毎日、フェンベンタゾールは2週間に一度を4クール。
フェンベンタゾールは線虫類には激烈な効果を示し、一度の投与で成虫は一掃するが卵には効かないので卵が孵った頃を見計らって2週間置きに投与する。2回から念入りに4回の場合も。
薬剤が微量なのでちょっとシリンジに吸い過ぎたり、投与中に空気が入ってシリンジ先に余っている分(容量として計算しない)が出て来てしまったりするとすぐオーバードーズになる。多過ぎる薬もまた毒なのでかつてない神経質さで計量して投与している。
しかしこの二匹、投薬に対する苦情がうるさい。オスは飲ませた途端に「キェー!」と叫んで走って逃げるし、メスも「キャー!」と叫んで威嚇する。抗生剤が苦いらしい(笑)
でも翌日にはすっかり忘れて餌を貰いに来るのでアホの子だな。
まだまだ(多分一生)こんなサイズです。

ヘルメットはオスよりメスの方が大きくなると聞いたことがあるが、そのせいか何か、たった一ヶ月で体格にかなりな差が出て来た。
導入時、オス5.6g、メス6.8g。
それが現在オス6.8g、メス10.2g。駆虫を開始してからオスの食欲が若干落ちたとは言え…。
メス太り過ぎだろう⁈(笑)
名前も大体決めたのでまた次回。
いつもながらペットの名前は中二病風味。
ミニチュアサイズの癖に凶暴で、頭でっかちの可愛いやつ。
導入後1ヶ月を過ぎ、餌の度に飼い主の指に喰い付いて来るのはなくなった。
毎日デレデレと可愛がっていたが、前回書いたようにメスが受け口だったり、目玉の縁に脱皮の皮が引っ掛ったりと観察しているうちにふと疑問に思って販売時説明書をもう一度見たら。
生産地または原産国 「モロッコ」
うん、モロッコ原産だねぇ、サハラ砂漠に住むヤモリだもん。…えっつ? ワイルド?
原産国として書いてあるだけのCBかとも思えるので販売業者のサイトを見ると、ワイルドとの記載。CBと思い込んでいたがメスにスレがあるのでまさかねー?と確認したらWCだった。基本WCは買いたくないのだがイベントの雰囲気で確認していなかった。
CBなら迎え入れて1ヶ月以上経って環境に慣れて落ち着いてからと思うのだが、ワイルドなら寄生虫を持っている可能性がCBと比べて格段に上がるので早急に検査したい。
と言うことで「こんなに小さいのに虫が居たとしても駆虫掛けられるんかなー」とかもちょっと思いつつ導入後2週間程度で動物病院へ。
結果、オスの方の糞便検査で出ました虫てんこ盛り。原虫類・線虫・ギョウ虫・鞭毛虫と豪華絢爛な…。
流石ワイルドというか何というか。
お腹の虫を沢山飼っていたオス個体。飼い主の手が傷だらけなのは前日にリオンの体重を量ろうとして「プライバシーの侵害です!」と暴れられて手に穴が空いたから。

自然界では爬虫類は寄生虫を持っていて当たり前。寄生虫も宿主を殺してしまっては自分も生きて行けないし、宿主の爬虫類の方も自然界で身に付けた免疫力や天然の餌を食べることによって得る腸内バランスで寄生虫に健康を害されずに生きて行く。
しかし飼育下では自然とは食性も違いそのため腸内細菌等のバランスも違うため、何かの弾み、例えば個体がちょっと調子を崩した時に寄生虫が爆増して健康を害する原因になる。下手すれば死ぬ場合も。
とか理由を付けているけれど、もちろんそれが第一だがまた別に生理的に自分が飼っている動物に寄生虫が居るというのが受け付けないのもある。寄生虫、ダメ、絶対(笑)
と言う訳で現在2匹仲良く駆虫中。
メスには幸いその時の検体では寄生は見られなかったけれど、同居しているので感染っている可能性もありなので2匹一緒に駆虫薬を投与することに。
巻き添えを食った?メス個体。

しかし駆虫薬の分量がこれまでと桁違いの微量。何しろ投薬開始時の体重が2匹共10gもない。
原虫対策の抗生剤と、線虫類を殺すためのフェベンタゾールの二種類。ごくごく薄く配合された薬液を極細のシリンジに更に細い口金を付けて0.01mlずつ。
抗生剤は2週間毎日、フェンベンタゾールは2週間に一度を4クール。
フェンベンタゾールは線虫類には激烈な効果を示し、一度の投与で成虫は一掃するが卵には効かないので卵が孵った頃を見計らって2週間置きに投与する。2回から念入りに4回の場合も。
薬剤が微量なのでちょっとシリンジに吸い過ぎたり、投与中に空気が入ってシリンジ先に余っている分(容量として計算しない)が出て来てしまったりするとすぐオーバードーズになる。多過ぎる薬もまた毒なのでかつてない神経質さで計量して投与している。
しかしこの二匹、投薬に対する苦情がうるさい。オスは飲ませた途端に「キェー!」と叫んで走って逃げるし、メスも「キャー!」と叫んで威嚇する。抗生剤が苦いらしい(笑)
でも翌日にはすっかり忘れて餌を貰いに来るのでアホの子だな。
まだまだ(多分一生)こんなサイズです。

ヘルメットはオスよりメスの方が大きくなると聞いたことがあるが、そのせいか何か、たった一ヶ月で体格にかなりな差が出て来た。
導入時、オス5.6g、メス6.8g。
それが現在オス6.8g、メス10.2g。駆虫を開始してからオスの食欲が若干落ちたとは言え…。
メス太り過ぎだろう⁈(笑)
名前も大体決めたのでまた次回。
いつもながらペットの名前は中二病風味。
膿瘍の治療(2/2)
手術の後の再受診からのルー。
普段通り飼い主に愛想良く元気。
「ご飯ですか?」

6月11日、再再診前。すっかり傷も小さくなって赤みもない。
左足の太股裏の皮膚が薄い部分は昨年の大怪我の傷跡。一番酷い箇所でザックリ肉がなくなっていたがここまで治っている。

受診、傷の具合を見て貰い問題ないようなので抜糸して頂いた。
筋状のカサブタが残るのみ。投薬と消毒も終了。

抜糸した夜、脱皮が始まり白くなりかけ。脱皮と一緒にまだ生っぽいカサブタを毟らないよう、脱皮を見守った。

この目の輝きは失わせたくないものです。

7月1日、手術後約1ヶ月半。抜糸後2回の脱皮を経た傷跡。カサブタも綺麗に取れた。

大事な所を手術したにも拘らず元気に復活してくれたのを感謝しつつ通常の管理に復帰。
実は手術前より太ってしまった。
拒食に備えて食べさせ+早く治るには栄養が必要よねと思っていたのもあって、そして何しろ飼い主がケージ前を通っただけで目をまん丸にして急いで寄って来て餌をねだるので、毎日好きなだけ食べさせていたら100g突破。

手を出すとこうやって乗って来るのでついつい「ご飯食べる?」とやってしまうが太り過ぎもいけないのでほどほどに。

昨年に続いて今年も災難に見舞われたルーだけれど、運は持っているのか悪運が強いのか今回も無事回復。
満身創痍という言葉そのままに、全身傷跡だらけ。しかしその傷跡も愛しいと思えるのは無事回復してくれたから。
今回のトラブルの原因は良く分からないけれど(何かの弾みにヘミペニスに外傷+細菌感染だが交尾もしていないし何故そうなったのか?)、珍しいことでもないようで再発もし易いということなのでルーに関しては今後も特に注意が必要。もう何もありませんように。
お陰でオス個体は週一で股間をチェックする癖がついてしまった飼い主。
「なにすんのーやめてー」とジタバタするみんなを裏返してしげしげと股間を見つめ、玉袋を触って確認。人が見たら立派な変態ですね。
早期発見早期治療、ちょっとでも異常を感じたらすぐ受診しましょう。
普段通り飼い主に愛想良く元気。
「ご飯ですか?」

6月11日、再再診前。すっかり傷も小さくなって赤みもない。
左足の太股裏の皮膚が薄い部分は昨年の大怪我の傷跡。一番酷い箇所でザックリ肉がなくなっていたがここまで治っている。

受診、傷の具合を見て貰い問題ないようなので抜糸して頂いた。
筋状のカサブタが残るのみ。投薬と消毒も終了。

抜糸した夜、脱皮が始まり白くなりかけ。脱皮と一緒にまだ生っぽいカサブタを毟らないよう、脱皮を見守った。

この目の輝きは失わせたくないものです。

7月1日、手術後約1ヶ月半。抜糸後2回の脱皮を経た傷跡。カサブタも綺麗に取れた。

大事な所を手術したにも拘らず元気に復活してくれたのを感謝しつつ通常の管理に復帰。
実は手術前より太ってしまった。
拒食に備えて食べさせ+早く治るには栄養が必要よねと思っていたのもあって、そして何しろ飼い主がケージ前を通っただけで目をまん丸にして急いで寄って来て餌をねだるので、毎日好きなだけ食べさせていたら100g突破。

手を出すとこうやって乗って来るのでついつい「ご飯食べる?」とやってしまうが太り過ぎもいけないのでほどほどに。

昨年に続いて今年も災難に見舞われたルーだけれど、運は持っているのか悪運が強いのか今回も無事回復。
満身創痍という言葉そのままに、全身傷跡だらけ。しかしその傷跡も愛しいと思えるのは無事回復してくれたから。
今回のトラブルの原因は良く分からないけれど(何かの弾みにヘミペニスに外傷+細菌感染だが交尾もしていないし何故そうなったのか?)、珍しいことでもないようで再発もし易いということなのでルーに関しては今後も特に注意が必要。もう何もありませんように。
お陰でオス個体は週一で股間をチェックする癖がついてしまった飼い主。
「なにすんのーやめてー」とジタバタするみんなを裏返してしげしげと股間を見つめ、玉袋を触って確認。人が見たら立派な変態ですね。
早期発見早期治療、ちょっとでも異常を感じたらすぐ受診しましょう。
膿瘍の治療(1/2)
病気カテゴリなので傷画像あり、注意。
昨年夏、他の個体に全身噛まれてズタズタの怪我をして、複数箇所の縫合と2週間余りの入院を含む50日程の治療を要したヒョウモントカゲモドキのルー(ハイポタンジェリン・♂)。
その後脱皮を繰り返し、傷もかなり皮膚が再生して目立たなくなった。じっくり見ると傷跡だが遠目だと分からない程度まで復活。
左下目蓋も噛まれてまだ段差っぽい筋が残っているが、元通り食欲旺盛で、手を差し出すと乗って来る飼い主に対する愛想もいいレオパ11匹の中で一番馴れている個体。

すっかり元気になって良かった、と思っていたルーの異変に目が留まったのは5月の10日頃。
ハンドリング時、総排泄口の下のヘミペニスが収納されているクロアカルサック=所謂「玉袋」が片方だけ脹らんでいるのに気が付いた。
ここが脹らむのはたまにある。排出し損ねた精子や新陳代謝で出た内部の古い組織が角質化して中に溜まり、硬くなってしまっている時がある。普通は自分で舐めて排泄しているが何かの弾みか、オスの個体のうち3匹に確認している現象。普通はいつの間にかコロンと落ちている。なかなか外れずにヘミペニス脱を誘発しそうだったので飼い主が処置したことも。
なので様子を見ることにしたのだが、ルーも自分で舐めているがなかなか解消されない様子、上記の症状の場合はクロアカルサック部を尻尾方向に引っ張って中味を露出させると、樹脂状の半透明な茶色い物が見えるのだがそれがない。
そして翌日、翌々日とみるみる腫れて来た、ヤバい、これは違う。触ると硬い感触、膿瘍が出来ているんじゃないかと推測。
…病院予約しよう。
繊細な爬虫類は大きな処置をすると大体拒食するので、その前に栄養を蓄えさせておこうと普段一日おき程度の給餌を受診まで毎日にして、食べたいだけ食べさせる。
5月13日、受診前。

腫れている部分の中心がほんのり赤い。炎症が起きている様子。

いつもお世話になっている動物病院へ、「またかい何すんの」という顔をしているルーをプラケに押し込んで連れて受診。
診察の結果やはり膿瘍ができており、総排泄口から排出を試みたもののヘミペニスと膿瘍が癒着していて取り出せないので切開することに。
切開して膿瘍が癒着したヘミペニスを露出させた状態で見せて貰い、場所が場所なだけに汚れが入り易く一度こうなると再発の可能性が高いということで、先生と相談の結果ヘミペニスも切除することに。
爬虫類の膿はカッテージチーズのような塊になることが多く、例に漏れずその様子で塊は直径6~7mmあるように見えた。
手術後。

爬虫類のヘミペニスは二股になっているので、片方切っても繁殖の可能性が完全にゼロにはならないし、いずれにしろ繁殖の予定もないので健康第一で切除を選択。痛々しい傷跡だが腫れはペタンコに。
またもや毎日の抗生剤投与と傷口の消毒。本人(ヤモリ)も飼い主も慣れたものになってしまった。抵抗なく薬を飲んで暴れず消毒される。
手術後、その晩の投薬&消毒後のルー。拒食を覚悟していたのにまるで何もなかったかのように普通にガツガツ食べてますよ。目にも力があり、昨年の大怪我の後のいかにも弱っている様子とは違うので大丈夫かと思う。

5月16日、手術3日後。赤く腫れていた傷口は固まってカサブタに。

薬飲むよー。「はーい」?

5月20日、手術後1週間。傷口が大分癒着して来た。

5月25日、手術後12日。変化なし。

食欲旺盛なので、引き続き早く治れと毎日の給餌を続ける。
5月28日、手術2週間後に再受診、あと少し様子を見た方がいいということで抜糸せず。投薬も継続。
5月31日。餌をやろうとケージを開けたらすぐ脱走。
今回は手術をしたというのにそれを感じさせない元気の良さ。

(2/2)に続く。
昨年夏、他の個体に全身噛まれてズタズタの怪我をして、複数箇所の縫合と2週間余りの入院を含む50日程の治療を要したヒョウモントカゲモドキのルー(ハイポタンジェリン・♂)。
その後脱皮を繰り返し、傷もかなり皮膚が再生して目立たなくなった。じっくり見ると傷跡だが遠目だと分からない程度まで復活。
左下目蓋も噛まれてまだ段差っぽい筋が残っているが、元通り食欲旺盛で、手を差し出すと乗って来る飼い主に対する愛想もいいレオパ11匹の中で一番馴れている個体。

すっかり元気になって良かった、と思っていたルーの異変に目が留まったのは5月の10日頃。
ハンドリング時、総排泄口の下のヘミペニスが収納されているクロアカルサック=所謂「玉袋」が片方だけ脹らんでいるのに気が付いた。
ここが脹らむのはたまにある。排出し損ねた精子や新陳代謝で出た内部の古い組織が角質化して中に溜まり、硬くなってしまっている時がある。普通は自分で舐めて排泄しているが何かの弾みか、オスの個体のうち3匹に確認している現象。普通はいつの間にかコロンと落ちている。なかなか外れずにヘミペニス脱を誘発しそうだったので飼い主が処置したことも。
なので様子を見ることにしたのだが、ルーも自分で舐めているがなかなか解消されない様子、上記の症状の場合はクロアカルサック部を尻尾方向に引っ張って中味を露出させると、樹脂状の半透明な茶色い物が見えるのだがそれがない。
そして翌日、翌々日とみるみる腫れて来た、ヤバい、これは違う。触ると硬い感触、膿瘍が出来ているんじゃないかと推測。
…病院予約しよう。
繊細な爬虫類は大きな処置をすると大体拒食するので、その前に栄養を蓄えさせておこうと普段一日おき程度の給餌を受診まで毎日にして、食べたいだけ食べさせる。
5月13日、受診前。

腫れている部分の中心がほんのり赤い。炎症が起きている様子。

いつもお世話になっている動物病院へ、「またかい何すんの」という顔をしているルーをプラケに押し込んで連れて受診。
診察の結果やはり膿瘍ができており、総排泄口から排出を試みたもののヘミペニスと膿瘍が癒着していて取り出せないので切開することに。
切開して膿瘍が癒着したヘミペニスを露出させた状態で見せて貰い、場所が場所なだけに汚れが入り易く一度こうなると再発の可能性が高いということで、先生と相談の結果ヘミペニスも切除することに。
爬虫類の膿はカッテージチーズのような塊になることが多く、例に漏れずその様子で塊は直径6~7mmあるように見えた。
手術後。

爬虫類のヘミペニスは二股になっているので、片方切っても繁殖の可能性が完全にゼロにはならないし、いずれにしろ繁殖の予定もないので健康第一で切除を選択。痛々しい傷跡だが腫れはペタンコに。
またもや毎日の抗生剤投与と傷口の消毒。本人(ヤモリ)も飼い主も慣れたものになってしまった。抵抗なく薬を飲んで暴れず消毒される。
手術後、その晩の投薬&消毒後のルー。拒食を覚悟していたのにまるで何もなかったかのように普通にガツガツ食べてますよ。目にも力があり、昨年の大怪我の後のいかにも弱っている様子とは違うので大丈夫かと思う。

5月16日、手術3日後。赤く腫れていた傷口は固まってカサブタに。

薬飲むよー。「はーい」?

5月20日、手術後1週間。傷口が大分癒着して来た。

5月25日、手術後12日。変化なし。

食欲旺盛なので、引き続き早く治れと毎日の給餌を続ける。
5月28日、手術2週間後に再受診、あと少し様子を見た方がいいということで抜糸せず。投薬も継続。
5月31日。餌をやろうとケージを開けたらすぐ脱走。
今回は手術をしたというのにそれを感じさせない元気の良さ。

(2/2)に続く。
割と早い?
先日脱皮ついでに自分の指をかっぷり噛んで怪我していたフェンネル。

2月1日の左手。

2月11日の左手。跡形もなく治っている。しかしちょっとこの手首は太り過ぎかな。

傷どころか血の跡もないしえらい綺麗になっているが、多分また脱皮したのかな?見てないけど。
怪我をしたのが1月29日だったと記憶しているので、サイクル的には若干早いがそんなもんかな。怪我などすると治す為に新陳代謝を高めるのか、脱皮サイクルが早くなる傾向があるように思うし。
何の治療もしなかったが無事治ってくれて良かった。本当に小さな怪我だがそれがきっかけで洒落にならない結果になる場合もあるからね。
*****
今日はトカゲケージの掃除日。
レオパのケージ11個のうち7つを丸洗い。残りは普段通りのアルコールでの拭き掃除。
ヴィヴィアンのケージの床材交換、ガラスの拭き掃除。
ブルーゲッコーのケージのガラスのウ○コ掃除。壁チョロしながらぷりぷりするのでガラス面の至る所にくっ付いている。一昨日また卵を産んでいて、メスが神経質になっている感じがあるのでレイアウト用品も洗いたかったが刺激しないように見た目にアレなガラスのみで済ませた。
アリアは出した時以外は殆どケージを汚さないがこちらも一応週1で床材のペットシーツ交換。「こんな物食えるかー!」と引っくり返してカサカサになった葉野菜が汚れと言えば汚れか。
リオンはケージが結構大きめなので大型犬用のシーツを敷いているが、これを替えるには止まり木からシェルターから全部出さなきゃならないので結構大仕事になる。
しかし流石イグアナ、最近トイレの場所を自分で決めた。なのでその部分だけに小さいペットシーツを重ねて敷いている。余程他が汚れたり水浸し(水入れダイブが日課なので)になっていない限りはそこだけ替えればいいので掃除が大分楽になった。
以前は催したらその場で躊躇なく出していた感じだが、いつの間にか教えてもいないのにケージの端の方の1箇所でするようになった。やっぱり賢いな。
とこれで3時間コース。
3連休、結構沢山トカゲと遊んだ。特にリオンとアリアとは普段じっくり接触できないので休みの日に集中的に。
もうちょっと暖かくなったら2匹ともベランダで日光浴させてやろう。

2月1日の左手。

2月11日の左手。跡形もなく治っている。しかしちょっとこの手首は太り過ぎかな。

傷どころか血の跡もないしえらい綺麗になっているが、多分また脱皮したのかな?見てないけど。
怪我をしたのが1月29日だったと記憶しているので、サイクル的には若干早いがそんなもんかな。怪我などすると治す為に新陳代謝を高めるのか、脱皮サイクルが早くなる傾向があるように思うし。
何の治療もしなかったが無事治ってくれて良かった。本当に小さな怪我だがそれがきっかけで洒落にならない結果になる場合もあるからね。
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今日はトカゲケージの掃除日。
レオパのケージ11個のうち7つを丸洗い。残りは普段通りのアルコールでの拭き掃除。
ヴィヴィアンのケージの床材交換、ガラスの拭き掃除。
ブルーゲッコーのケージのガラスのウ○コ掃除。壁チョロしながらぷりぷりするのでガラス面の至る所にくっ付いている。一昨日また卵を産んでいて、メスが神経質になっている感じがあるのでレイアウト用品も洗いたかったが刺激しないように見た目にアレなガラスのみで済ませた。
アリアは出した時以外は殆どケージを汚さないがこちらも一応週1で床材のペットシーツ交換。「こんな物食えるかー!」と引っくり返してカサカサになった葉野菜が汚れと言えば汚れか。
リオンはケージが結構大きめなので大型犬用のシーツを敷いているが、これを替えるには止まり木からシェルターから全部出さなきゃならないので結構大仕事になる。
しかし流石イグアナ、最近トイレの場所を自分で決めた。なのでその部分だけに小さいペットシーツを重ねて敷いている。余程他が汚れたり水浸し(水入れダイブが日課なので)になっていない限りはそこだけ替えればいいので掃除が大分楽になった。
以前は催したらその場で躊躇なく出していた感じだが、いつの間にか教えてもいないのにケージの端の方の1箇所でするようになった。やっぱり賢いな。
とこれで3時間コース。
3連休、結構沢山トカゲと遊んだ。特にリオンとアリアとは普段じっくり接触できないので休みの日に集中的に。
もうちょっと暖かくなったら2匹ともベランダで日光浴させてやろう。