BACKYARD

毎日、蜥蜴と一緒

サンエステバントゲオイグアナの給餌について 

またもや1年半以上ブログを放置していました。
ネットの世界は日進月歩、ホームページの時代を過ぎブログ全盛期も既に過ぎ、現在は個人がネットで何かを表現する場はSNS中心になっているようで。私も飼育動物の様子を公開する場所はSNSにメインを移しました。

さてそんなSNS上で偶然、最近サンエステバントゲオイグアナを飼い始めたのだけれど、このブログの記事を参考にしていて「植物性以外の餌を食べさせていいか悩んでいる」というお話を聞くことに。

そう言えばサンエステバン(リオンさん)の飼育記録については最後が2014年6月、5年半前...!
餌については初期に確か「植物性の物だけで育てている」ようなことを書いたっきり...

当時(私がこのブログを始めた頃+それ以前3年程は植物ブログ内に記事が混在していました)はサンエステバンについての飼育本などなく、ネット上にも飼育情報が少なくというかサンエステバンの入荷自体がまだまだ少なく、飼育者も当然少なく、ネット上に飼育情報を載せている実際の個人飼育者はほぼ皆無でした。

なので手探りで、かつ僅かに得られた情報が「完全草食にした方が良い」だったため海外サイトなども参考にしつつまた、草食(メインの)蜥蜴の飼育は私も初めてだったため、とりあえず完全草食で行ってみようとスタートしたのでした。
暫くしてとある個体がショップでのキープ期間ほぼコオロギ単食で飼育されていて、それが原因と思われる結石で開腹手術することになったという話も耳にしたため、ストイックに草食に拘ってしまった部分もあります。

実際飼育開始から1年以上、一切動物性の餌は与えず、但し意識してたんぱく質の多い植物性の餌を多めに取り入れて育てました。
途中動物病院でレントゲン撮影もし、問題なく成長し、もちろん結石などもなく、山盛りの野菜をもりもり食べてガンガン育つ成長期。

それから飼育3年目に入ろうかと言う頃だったか、他の飼育個体にコオロギやワームを給餌しているのを見ていたリオンさん、バタバタ暴れて「それ!それ欲しい!」と目の色を変えて要求、飛んで来る勢いでした。

食べるのかな?と与えてみたら凄い勢いでバリバリと食べる...あ、お肉好きなんだ...

欲しがる=体が必要としているのかも?とも思ったし、その頃には飼い主も多少飼育経験を積んでいたのもあって、原生地でも多少は虫など捕らえて食べているだろうし、植物性の餌を食べている時にも混入して口にする(サボテンの実を齧ったら虫が付いているような)こともあるだろうと、おやつ程度に与えるようにシフトしました。

実際与えてみると、大好きなんですよ虫...しかし虫の栄養バランス(リン:カルシウム)が悪いのは周知の事実、草食メインの蜥蜴に与え過ぎは良くないのは間違いない。
慎重に観察しつつ、給餌の質量として野菜8~9に対し虫2~1程度を1年程続けたところで動物病院でレントゲンや血液検査等を受けて問題なかったので、動物性の餌も多少与えつつ現在に至ります。

と、こんな感じですので、少量の動物性の餌を与えることについては問題ないと思っています。
以前の記事を見て「絶対虫は食べさせちゃいけないんだ!」という誤解を招いたかも知れないと思いましたので久々の追記的な更新です。

現在リオンさんは飼育10年目に入り、それなりに育ったサイズで迎えたのもあり年齢的にも10歳。
全長65cm(本来なら尾切れ分+3cm)、体重1kg強の立派な体格になりました。一度も病気やトラブルもなく、健康で毎日のんびりと元気に暮らしています。

すっかり体が出来上がったせいか虫もあまり欲しがらなくなりましたが、ハニーワームには未だに目の色を変えて飛んで来ますし、グラブパイやフトアゴゲルなどのアメリカミズアブ由来の人工フードは大好物です。アメリカミズアブが主原料の最近のフードは非常に嗜好性が高いようです。
成長期にはこの辺りもたんぱく質補給の選択肢として良いかも知れません、もちろんメインには出来ませんし、与え過ぎは注意しつつですが。

リオンさん、購入時にはプローブまで入れて雄と言われたのですが、いつまでも背中のたてがみ(背びれ)が伸びず、顔付も優しげで鼻先が短く、そうこうしているうちに喉周りがだぶだぶとして体型が全体に丸っこくなり雌の特徴がどんどん現れ...
5歳くらいでああやっぱり雌だった、と諦め(雄の方がアホの子だし背びれが立派なので見た目的に雄が欲しかったのです)ました(笑)

おっとりした落ち着いた性格は雌故のようにも思うし、可愛さにも愛しさにも変わりはなくリオンさんはリオンさんひとり。
うちで一番偉い蜥蜴で飼い主の相棒1号です。
ケージのガラス戸を開けるとすぐやって来て飛び付いて肩に乗る、ケージ外でもちょっとでも体のどこかが飼い主に触れていれば落ち着いていつまでもじっとしている、飼い主大好きの賢く優しい蜥蜴に育ちました。

サンエステバントゲオイグアナ


最初に触れた爬虫類の飼育情報ですが、現在は結構「ナントカの飼い方」みたいなサイトも増えました、が!実際にその種類を長く飼っている人が書いた記事とは到底思えない上っ面だけの記事で埋め尽くされた、所謂「キューレーションサイト」が検索してヒットする上位に並んでいるのが実情です。

安い単価で1文字いくらで駄文を書く素人ライターや、運営会社の内部のライターがネット上の情報や誰かのブログ記事や紙の本の内容を切り張りしているだけの、アフィリエイトで広告料を稼ぐのが目的の物が殆どです。キューレーションサイトの内容をまた別なキューレーションサイトがパクって飼育もしたことがない人間がリライトを繰り返しているうちにどんどん情報の正確性が落ちていく、ある種蠱毒のような。正直あてになりません。

余り飼育数の多くない種については難しいとは思いますが、最近は国内でも飼育本の良い物も複数出ています。
ブログで書くのも矛盾してはいますが、ネット上の情報は玉石混交、キューレーションサイトはゴミの山なのが実情、SNSでの情報も相手を選ばないと必ずしも正確とは言えません。

飼育情報については出来る限り、1冊でも構わないのでちゃんとした飼育本を手元に置くのが良いかと思います。

そして何か悩ましい事や自分の手に負えないトラブルが発生したら、何はともあれちゃんと爬虫類を診ることが出来る動物病院へ!
SNSでどうしようどうしようと言っているだけの飼育者を見ることが増えました。実際の動物を見ているのは飼い主だけなので、ネットの向こうの人がどんなに経験豊富だろうと完全に正確な判断は出来ません。ネットで具合が悪いんですと相談している暇があったら動物病院へ今すぐGO!

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*キューレーションサイトを目の敵にしているようですが、その手のサイトが一番多かった2015~2017年頃、両手に余る数の「爬虫類の飼い方」的なキューレーションサイトが私のこのブログ(及び植物ブログ)の画像を盗用して引用元すら示さずに使用し、しかも記載された情報は薄っぺらい毒にも薬にもならないというか毒になりかねない内容だったので、一生許さない勢いで絶許になっています(笑)

未だに盗用を続けているところもあるので、継続的に対応しています。法的措置もあるよ!(実際弁護士経由の損害賠償請求でお支払い頂いたところもあります)盗用駄目ゼッタイ。

ではまたそのうちお会いしましょう~。

御用の向きはお気軽に、コメント欄か(こちらが操作するまで非表示です、非公開希望もOK)または右カラムの下~の方にメールフォームもございます。
2019/12/15 Sun. 02:00 | trackback: 0 | comment: 1edit